美容室で「うまく伝えられない」と感じている人へ

2026.02.07

 

美容室で「うまく伝えられない」と感じている人へ

美容室でカウンセリングをしていると、「どう伝えたらいいかわからない」「言葉にするのが苦手で…」と少し申し訳なさそうに話してくれる方が本当に多いです。

髪型を変えたい気持ちはあるのに、うまく説明できないまま時間だけが過ぎていく。

その居心地の悪さや不安は、誰でも一度は感じたことがあるものだと思います。

そもそも、髪型を言葉で説明すること自体が簡単ではありません。

普段の生活で、自分の髪を細かく分析したり、専門的な言葉を使ったりすることはほとんどありません。

「短め」「さっぱり」「大人っぽく」「かっこよく」といった言葉も、人によってイメージが全然違います。

自分の中では何となく完成形が浮かんでいても、それを正確に言葉にするのは難しくて当たり前です。

さらに、「変なことを言ったらどうしよう」「美容師さんを困らせたら申し訳ない」「何も知らないと思われたくない」と、無意識に遠慮してしまう方も少なくありません。

その結果、本当は少し気になっているポイントや、過去に失敗した経験を言えないまま施術が進んでしまうことがあります。

そして仕上がったあとに、「悪くはないけど、思っていたのと違う」と感じてしまう。これは、お客さんの伝え方が悪いわけではありません。

ここで一つ、はっきり伝えたいのは、美容室では上手に話す必要は一切ないということです。

完璧な説明も、具体的な指示も必要ありません。

「前回ここが広がって気になった」「セットが苦手」「あまり派手なのは不安」「会社的にこのくらいまでなら大丈夫」など、断片的な情報で十分です。

むしろ、そういったリアルな一言の方が、美容師にとってはとても大きなヒントになります。

写真を見せることに抵抗がある方もいますが、これも「この髪型にしてください」という意味でなくて大丈夫です。

「この雰囲気は好き」「ここは真似しなくていい」「これはやりすぎかも」といった感覚的な話で問題ありません。

写真は正解を押し付けるものではなく、イメージを共有するためのツールの一つです。

美容師は、言葉だけで髪型を決めているわけではありません。髪質や毛量、くせの出方、骨格、頭の形、さらには普段の服装や雰囲気、話し方まで含めて、その人に合う形を探しています。

だからこそ、「何も決まっていない」「うまく説明できない」と感じている方ほど、無理にまとめようとしなくて大丈夫です。

「お任せでお願いします」と言われることもよくあります。

これは決して悪いことではありませんし、信頼して任せてくれていると感じる瞬間でもあります。

ただ、完全に何も情報がないお任せよりも、「短すぎるのは苦手」「朝はセットに時間をかけられない」「清潔感は欲しい」といった一言があるだけで、仕上がりの満足度は大きく変わります。

お任せとは、丸投げではなく、一緒に方向性を決めていくことだと考えています。

美容室が緊張する場所だと感じる方も多いですが、本来はリラックスして、自分のことを話していい場所です。

言葉に詰まっても、考えながら話しても問題ありません。その時間も含めてカウンセリングであり、髪型づくりの大切なプロセスだと思っています。

髪型は、その日だけのものではなく、これからの日常の中でずっと付き合っていくものです。

朝のセットのしやすさや、鏡を見るたびの気分、周りからの印象にも影響します。

だからこそ、少しでも不安や違和感があれば、遠慮せずに伝えてほしいと思っています。

うまく伝えられないと感じている方ほど、実はたくさんのヒントを持っています。

その気持ちを丁寧に拾い上げて、形にしていくのが美容師の役目だと思っています。

これからも、一人ひとりのペースに合わせながら、無理なく、納得できる髪型を一緒に見つけていけたら嬉しいです。

 

東京都世田谷区下北沢駅徒歩1分のメンズ美容室
URBAN STUDIO TOKYO Men’s hair 下北沢店。

一覧 TOP